環境エンジニアリングQ&A

焼却プラントの日量、月量の最大焼却数量は?

公称能力78t/24hとなっており、月30日連続運転常時行なっております。実質数量は入荷する廃棄物が一定でないので、処理量の計算を求めるには能力の70%で計算できます。通常このくらいの値が安全側の数値かと思います。

焼却プラントを設置・運営するのに必要な敷地面積は?

取り扱う廃棄物の種類により面積は変わりますが、産廃20品目を想定した場合、処理能力50t~90t級までは最低3,000m²以上必要です。

初期燃焼させる燃料は、電気・ガス・重油・コークス等がありますがどのような燃料か?

炉立ち上げ時、当社はA重油を使用していますが、廃棄物で受入を行なっている廃油があれば代用できます。しかしながら当地周辺では廃油の排出業者が少なく集まりません。またランク下の再生油でも可能です。

廃棄処理メーカの川村工業が開発した熱分解炉は、短時間で3,000度まで放電加熱する炉を開発してありますが、一般的に使用されている溶融炉の温度は2,000度です。貴社の炉内温度はどの位ですか?

溶融炉のタイプとしてガス化炉・プラズマ炉・バーナー炉に分かれますが、前記2つは炉内が高温で管理する部分と維持費に難点があると思っておりますが、技術的に新しいものです。当社の炉タイプはバーナー式表面溶融炉です。国内のメーカーではクボタが採用しているものです。ガラス工芸の大型と思っていただければ分かりやすいかも。炉内温度は常時1,350℃~最高で1,550℃です。

一般的な焼却炉では廃プラ・塩化ビニルは除外されている場合が多いのですが焼却は可能ですか?

通常、廃プラスチック類の中に含まれる混合塩素系はかまいませんが、塩化ビニルと呼ばれる単体は除いたほうが施設が長持ちします。大量に焼却し続ければ、排ガス処理で消石灰の吹込み量の増加や腐食が進みます。どこも同じかと。

京都議定書発行等でCO2関係、DXN関係に市民は関心をもっています。許可範囲に納まりますか?

現行環境基準・廃棄物処理法の施設の基準には余裕でおさまりますが、CO2削減の範囲が焼却施設に該当させるというのは聞いておりません。CO2削減対策としてサーマルリサイクルや発電システムにより他の化石燃料の使用削減を図っているのが現状です。

焼却プラントで焼却しない廃棄物は何でしょうか?

自社の場合、産業廃棄物で動物のふん尿を除く19品目すべてと、特別管理産業廃棄物のDXN含有物基準値以上の物を扱っております。受入れる施設をいくら整えても許可が出ないのは現在、放射能廃棄物とPCBかと思います。

脱水した汚泥の焼却は行なっておりますか。または焼却できますか?

質問の汚泥は有機汚泥か無機汚泥かわかりませんが、下水処理施設の脱水汚泥やガラス研磨工場の無機汚泥は無理なく焼却できます。ただ無機汚泥はカロリーが極端に少ないので混焼バランスで解決します。

焼却後に残る焼却灰は一般的には重量比で10%~15%程度残ると言われております。
(1)最終処分数量は受入れ数量の何%位ですか?・・平均値
(2)スラグ材として利用できる数量は受入れ数量の何%位ですか?・・平均値

(1)焼却ゴミ質により変動がありますが、平均値でいいますと6%位です。ただ最終処分数量とは埋立のことでしょうか?埋立だとすれば1%が埋立に出す部分が発生します。焼却異物など・・・
(2)上記内容に係わりますが、焼却量の6%が焼却灰だとすれば、その約倍の量がスラグになります。というのは焼却灰の他に排ガス処理で使用した消石灰と捕集した集塵灰が出るので、約倍と考えて下さい。

冷却水として使用する水の量はどの程度でしょうか?日量又は月量で回答ください

設計計算書では使用する(蒸発する)水の量は最大で250㍑/分なので1日360kl,月間10,800kl となりますが、全本数のノズルが連続噴射状態は有り得ないので、概算でこの数値の50%~60%でいいかと思います。

冷却水はどのようにして賄っておりますか?
(1)井水であればその口径は何Φですか?
(2)上水であればその引込み口径は何Φですか?

基本的に井水を使用していますが、施設内の雨水も使用しています。
(1)地下水の口径は150mmです。(ポンプ内蔵型)
(2)該当なし

冷却水は温水となりますが排水される温水について?
(1)排水される量は日量または月量どの位でしょうか?
(2)温水の温度は平均何度位でしょうか

(1)冷却水及び循環水の排水はありません。
(2)ポンプ及び配管保護の為、最大60℃まで考慮しておりますが、通常40℃前後です。

副産物として出る余熱、温水は再利用されていると思われますが
(1)余熱の利用は何に利用していますか?
(2)余熱は自己使用発電程度は可能か?
(3)温水は何に利用してますか?
(4)利用されずに排出される温水の量は冷却水の何%ですか?

(1)園芸ハウス4棟(1500m²)にて胡蝶蘭1棟5000株、フルーツトマト2棟、マウンテンチェリー栽培1棟なども行なっております。ランについてはホームページでご覧下さい。>>こちらへ
(2)可能ですが設備投資が大きく民間では採算が取れないことと、ボイラー能力を考慮すれば最低50t以上でないと無理でしょう。
(3)温水が(1)の余熱になります。

収集物の保管場所は必要ですか?

絶対的に必要になります。通常1週間分のスペースを確保します。焼却炉定期補修時やメインテナンス時あるいは、1日分きっちり入って来ることは有り得ないので必要です。廃棄物は不定期に入って来るのが常です。

プラントが稼動するまでのアフターフォローが必要かと思われますが、どのようにお考えですか?

他で行なっているオペレーション(運転管理)委託の方法がありますが、施工したプラント側で通常3ヶ月の運転指導はどこも行ないます。その後は引受け側が単独運転する場合と、プラント側から1人年間契約(単身赴任)の形で運転を継続する場合があります。後者のほうが最大限能力を発揮できることと無理しないバランスが取れると思います。

プラント建設後のアフターメンテナンスの方針をお知らせください

補償期間のことと思いますが、機器の部材については1年間の補償が付きますが、なかには2年の瑕疵期間がある場合があります。難しい話に発展しやすいのがこの部分です。やはり正常に取扱っての話です。それを考慮しての運転指導の形態が上記で述べた後者の形にいくのではないでしょうか。

焼却プラントを運転する為の特殊資格は必要ですか?必要な場合は資格名を教えて下さい

プラント自体の運転については特別な資格はありませんが、助燃で使用する重油等により危険物取扱主任者(乙種)が必要です。問題は取扱う廃棄物により技術管理者が必要なことです。例えば破砕の技術管理者・焼却の技術管理者・特別管理廃棄物の技術管理者などが必要です。

プラント運転中の作業騒音は発生しますか?出る場合どの程度ですか?

電気モーターの集合的な複合音がでますが、騒音と呼べるものではありません。日中で65dB・夜間で50dB以下となり騒音基準以下です。

焼却時または収集物保管時に臭気は出るのでしょうか?出る場合は?
(1)どのような時期に一番でますか?
(2)臭化物の保管はどうされていますか?
(3)燃焼時は外部に臭気はでますか?

まず悪臭の発生があるのは有機汚泥・動植物性残渣等があげられますが、基本的に運搬車両より専用のホッパまたはタンクに移しますが、その作業中のみ発生する場合があります。密閉タンクから焼却炉に配管で移送しますので、その後は高温処理なので発生はありません。
(1)車両より荷卸し中に出やすいが、オープンタンク以外は出にくい。
(2)密閉容器が主流なことと、先行処理に心がける。
(3)800℃以上の高温であれば臭気チ

煙突は無いとされておりますが、吸気・排気・排煙の処理はプラント内部の仕様で処理されていると考えてよろしいですか?

説明不足ですみません。さぞかし不思議だったことでしょう。通常の施設同様、煙突はあります。

その他御教授いただける点がありましたらお願いします
(1)温水を含め排水は雑排水として処理しているのでしょうか?

(1)施設を守る為の循環水(温水)は、一度クーリングタワーに戻り、空冷により冷却されます。自動車のラジエターと考えて下さい。従って排水は無しということです。

 

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