最上クリーンセンター認定施設の特徴

無害化認定を取得し溶融前に廃棄物の破砕処理を可能とした効果

―投入施設一体型溶融炉によるアスベストの高効率無害化処理システム―

 今回認定を受けた施設は、東日本で初めての石綿含有廃棄物等の無害化処理認定施設です。一日当たり最大21.6トンの処理能力を有します。
処理対象は、石綿を含む全ての廃棄物である廃石綿等、石綿含有産業廃棄物及び石綿含有一般廃棄物です。無害化処理認定を取得することにより、溶融炉と一体化した投入設備において、全ての種類の石綿含有廃棄物等の破砕処理を可能としています。一定寸法以下に破砕処理された廃棄物を連続定量的に溶融処理することで高効率な溶融無害化処理を実現しています。

アスベスト回収袋大サイズでの受入が可能

  • 大サイズ(幅850mm×縦1280mm)袋での廃棄物受け入れが可能。
  • 大サイズ袋1体で中サイズ(幅650mm×縦850mm)袋3~4体分の 内容量であり、除去工事での作業量を軽減(グースネック縛り、運搬 作業量を1/3~1/4)できる。
  • 大サイズ回収袋の使用を前提とした除去工事計画の策定。

配管保護の金網やブリキはそのまま受入

  • 配管保護に使用されているラス金網やブリキなどはそのまま受入可能。
  • 処理できない異物(金属)は金属探知機で排除

水ぬれ材の受入れも可能

  • 破砕機で破袋し廃棄物を破砕した上で、少量ずつ溶融炉に連続投入するため、 袋のまま炉内投入する施設で課題となる水蒸気爆発の危険性が少ない。

無害化処理生成物は再生資材として活用

  • 溶融無害化後の処理生成物(水砕スラグ)は、再生骨材に有効利用。

 

無害化処理認定を取得した施設の各部紹介

0001無害化処理認定取得施設(投入設備一体型溶融炉によるアスベストの高効率無害化処理システム)全景

 

投入処理

認可を得た無害化処理施設

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投入口は、投入設備棟の5階床面に設置されており、中サイズ袋であれば一度に2,3個を投入可能。大袋もそのまま投入可能。
00033重のスライドゲート間のホッパからダクトにより除じん装置へ吸引することで、作業中は常に設備内を負圧としている。
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スライドゲートは自動開閉で、破砕機で発生した粉じんの飛散防止もあり、常に1枚しか開かない機構としている。
0005
2系統の負圧除じん装置により、作業中は、設備内だけでなく投入室内も常時負圧としている。

 

破砕・搬送処理

4軸破砕機と破砕機下ホッパ、消火用砂配管

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投入口から投入された石綿含有廃棄物等は、3重のスライドゲートを経て、自然落下により破砕機に投入される。
4軸破砕機には、粒径調整用のスクリーンがあり、所定寸法(凡そ5cm立方)に破砕後、下部のホッパに破砕物を一時溜める。

4軸破砕機の歯の状況

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4軸破砕機は、各軸に複数枚の回転歯があり、軸間で歯が噛み合わさった状態で回転する。
回転速度は遅く破砕に伴う粉じん発生は他の破砕機と比べて少ない。
各々の歯のカギ部分で袋物を破袋し、回転歯間のせん断によって、内容物を破砕している。
摩耗により回転歯間の隙間が開くのを防ぐため、常に回転歯同士を密着させる機構により、メンテナンス回数の軽減を図っている。

密閉構造スクリューコンベア

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破砕機下ホッパから、密閉構造のスクリュウコンベアを乗り継ぎ、屋外の溶融炉へ破砕された廃棄物を搬送する。
搬送する廃棄物の種類(比重)に応じて、スクリュウコンベアの搬送速度を調整することで、常に定量(凡そ250g/sec)の廃棄物を溶融に供給することができる。

 

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